前の記事でフランシス・ベーコンを取り上げたので、当然次はルネ・デカルトです。

ルネ・デカルト(1596~1650)は近代哲学の父と呼ばれる偉大な哲学者。

16世紀末に生まれ、17世紀を生きた哲学者です。

今回はイギリス経験論を発展させたフランシス・ベーコンと大陸合理論を発展させたデカルトの考え方の違いを見ていきます。

●フランシス・ベーコン=帰納法
●ルネ・デカルト=演繹法

帰納法と演繹法を見ることで、この2人の哲学者の考え方の違いがよくわかります。

フランシス・ベーコンの帰納法

帰納法とはイドラ(偏見)を避けるべく、たくさんのサンプルを集めて共通点を抜き出そうという考え方でした。

帰納法の考え方とは次のようなものです。

事例1.ソクラテスは死んだ
事例2.プラトンも死んだ
事例3.アリストテレスも死んだ
事例4.ソクラテス・プラトン・アリストテレスは人間である
結論.故にすべての人間はいつか死ぬ

ルネ・デカルトの演繹法

演繹法で考えると次のようになります。

前提1.すべての人間はいつか死ぬ
前提2.ソクラテスは人間である
結論.故にソクラテスはいつか死ぬ

このように、演繹法と帰納法は考え方の流れが正反対です。どちらも論理的に推論するための思考法です。

演繹法は前提が間違っていると結論も間違ってくるので、前提をいかに設定するかがポイントです。

一方、帰納法は偏見のないサンプルをできるだけたくさん集めることがポイントになります。

フランシス・ベーコンの記事でも説明しましたが、イドラを含むサンプルをどんなにたくさん集めても、正しい結論は導き出せません。

演繹法、帰納法はどちらが優れているというものではなく、どちらも使えるようになることで思考の幅が広がります。